生涯活躍のまちにおける家賃を決定づける3要件

各地で生涯活躍のまち事業が進められています。

豊島区と秩父市での連携の取り組みでは、サービス付き高齢者向け住宅の家賃、共益費合わせて10万円以下ということが出されています。(記事:東京新聞2018年9月16日

これは、セミナーなどをやっている中で実感しているところで、これが相場だと思います。

厚生年金が夫婦だと20万円ちょっと、年金以内の支出で暮らしたいと思っている方々にとっては、住宅にかけられるお金はその程度でしょう。

しかし、この10万円以下を実現するには条件があります。

1つは、一定程度の規模を備えること。

規模の論理で、一定程度の住宅戸数が確保できると管理費からスタッフの人件費を引いても余裕が出てくるため、運営費のコストダウンにつなげることができます。

既存の建物の活動の場合はその制限が多くなるため、個数が不足する場合は、併設の土地の活用なども含めた提案ができるようにすると良いと思います。

2つめは、施工コストが圧縮できること。

当たり前ですが、改修型だとエレベーターを外付けする必要などが出てくるため、その負担は馬鹿にできません。

自治体の場合は補助金という手がありますが、クラウドファンディングやふるさと納税など事業者側の努力による調達に協力するという方法もあります。

3つめは、土地等の賃料を圧縮できること。

自治体の既存の規定は、民間に大規模な土地建物を賃貸することを前提として作られていないものがほとんどです。

そのため、割高な賃料設定になっており、それを変えようと思ってもすぐに変えられるものではありません。

プロジェクトに着手する前にその部分の調整を行う必要があります。

用地買収などを行っている場合は、そのコストをどの程度の期間で回収するかを想定した上で買収額も決めないと家賃に跳ね返ってくるのでしっかりと検討する必要があるところです。

補助金に頼らずに継続できるようにするためには、事前の検討が非常に重要です。

そして、取り組みと並行してニーズ調査、移住希望者の獲得というのが必須になります。

プロジェクトの成否については調査の段階で概ね見えていると言えます。

厳しいのはわかっていてもチャレンジしてしまうのが私なのですが、それでも実現できるのは、プラスアルファの取り組みがあるからです。

民間事業者側にそこまでやる気のある事業者がいるのか、そこも大きなポイントだと思います。