地元企業に担ってもらいたい行政。それができない地元企業。

地方創生の補助金は東京に本社のある企業にその多くが流れています。(Business Journal 2019/01/31)

地方自治体としては、地域の事業者にやってもらいたいという思いはあっても、計画策定業務は専門的な企業に任せるという判断をするところが多いのだと思います。

計画策定の後の実行段階においても、地元企業にというチャンスがあるのですが、それも難しい状況です。

以前、大企業が生涯活躍のまちに取り組むときのハードルについて述べました。

生涯活躍のまちの分野は既存のビジネスモデルとは少し離れたものなので、ほぼすべての企業にとって新規事業に該当します。

新規事業を行うには、失敗した時のリスクはもちろん、人員体制や商品開発など新たに取り組むことも多くなります。

地域の企業はそこに力を割くのが厳しいところがほとんどのようです。

一方で、行政としては官民連携という観点、できることは民間でという思いから、民間に自由な提案をしてもらって、それで進めていきたいと考えます。

ここにミスマッチが起きていて、自由な発想をする余裕がない民間と提案をしてほしい行政。

行政としては理想を求めたいところですが、ここは新規ビジネスということで、行政側がサポートをする必要がありそうです。

行政側でするサポートとして、一番簡単な解決方法は補助金です。

補助金を出してリスクを減らせば民間としては手を挙げやすいですよね。

とは言っても、財政が厳しい状況で補助金を出すのは難しいと思いますし、そもそも補助金という安易な方法で解決しても何のイノベーションもありません。

補助金以外の方法でどうすれば地元の企業が手を挙げられるか、そこを調査し、実現していくことが必要だと思います。

では、何が必要なのか。

この2つが解決すると大きな進展がみられると思います。

一つはビジネスとして成り立つスキームづくりです。

たとえば、サービス付き高齢者向け住宅は30戸で、交流拠点ではカフェや食事を提供して、病院や介護施設が併設してというような内容を行政側で決めて、コンセプトまで出せると担い手側としてはイメージができやすいと思います。

もう一つは、担い手同士でのマッチングです。

大企業であれば単体で十分可能だとは思いますが、地域の企業は単体で数億単位の事業を行うのはかなり難しいのではないでしょうか。

そこで、サービス付き高齢者向け住宅はここ、交流拠点はここというような感じでお互いに連携して取り組める企業をマッチングさせることが大切だと思います。

行政としてそこまでやるのかという意見もあるとは思いますが、これも民間側のリスク低減の一つの取り組みに該当します。

どちらも行政からしたら民間がやることだと感じることかもしれません。

もちろん、それだけのうまみがあったら民間は主体的に動くと思います。

しかし、現状では生涯活躍のまち事業はそれだけのリターンがあるとは考えられません。

結果として、民間が行う事前調査を行政が行う必要が出てきます。

生涯活躍のまちは事業計画の策定の委託を受けた事業者が多数あると思いますが、そこまではできていないというか、ここまで必要だということを行政も事業者も気づけずに計画を作って終わったということだと思います。

これから計画づくりをする自治体のみなさんは、ここまで行うことを想定しておくのが良いと思います。