生涯活躍のまちの最新状況と今後

ゆいま~る都留がオープンしました。

生涯活躍のまちのサービス付き高齢者向け住宅としては、初めての取り組みになります。

80戸中、50戸以上の入居申し込みがすでにされているということで、素晴らしいスタートとなっていると思います。

もちろん、家賃3万円、サービス費3万円という破格の安さが魅力の一つではあると思いますが、5年前から市が行ってきた移住の取り組みが実を結んだ結果ともいえるのではないでしょうか。

今回、改めて生涯活躍のまちでサービス付き高齢者向け住宅を整備する上でのポイントがいくつか明らかになったと思うので、その点をまとめておきたいと思います。

1.事業者の施工費負担は最小限に
東京に比べて地方は家賃が安いという思いがあります。
そのため、家賃をなるべく低く抑えることが成功の秘訣です。
家賃の大きくを決めるのは土地・建物代金なので、施工費を抑えるというのは大きなポイントになります。
土地・建物の使用料も抑えることが望ましいです。

2.交流拠点の運営委託による併設により空室リスクを軽減
移住者が集まるかどうかという不安は運営事業者側にもあります。
併設する交流拠点の運営を事業者が受託することで、スタッフの人件費等の負担を減らし、空室リスクを軽減することは一つの効果的な取り組みです。

3.地域の人の入居も可能に
移住者だけの入居というのは、入居者の同質性を高めるという点では有効ですが、地域との交流という点では地域の人の入居も可能とした方が効果的かと思います。

4.自治体の移住支援の重要性
事業者にとって、入居者が移住者であるか地域の人であるかは全く関係ありません。
入居者が集められることが最も大切です。
そういった点で、移住者を集めたいという自治体の意向をかなえるのであれば、自治体が移住者募集の支援を行う必要があると思います。

2つの今後の課題
オープンから10年~15年でおそらく現在の入居者のほとんどは退去します。
10年後、自治体が移住の取り組みを継続しているかはわかりません。
そうなったときに、同じように移住者を継続して入居させることができるかというのは見えないところです。
ただ、そのころには首都圏の介護難民問題が深刻化しているとも考えられるので、介護施設を求めた移住ニーズというのは高まっている可能性もあると言えます。
そうなると、アクティブシニアの移住ではなくなるため、状況に応じた対応が求められるのは確実だと思います。

もう一つは、介護人材の問題です。
もし介護が必要な人の移住を受け入れるにしても、その介護をする担い手が地域にいないと受け入れることができません。
人手不足が深刻化する中、ハードはあるが、人がいないという状況が起こる可能性もゼロとは言えません。

このような課題はあると思いますが、現状では住所地特例が適用される中で、高齢の移住者の受け入れは負担はないのに経済効果があるという良いとこずくしの状況です。
まだまだそこを認識していない自治体が多いところですが、高齢者の奪い合いの状況は今後激化していくと思います。