営業トークから見た移住とサービス付き高齢者向け住宅のミスマッチ

サービス付き高齢者向け住宅はアクティブシニア向けの制度ではありません。

これは、生涯活躍のまち事業で移住者募集に取り組んできて、明らかになった他では知られていな事実を公開したいと思います。

どこにミスマッチがあるのか。

すでに、自立型のサービス付き高齢者向け住宅で、かつ地方移住が実現している場所があるではないかという人もいると思います。

それは、どのように移住をお勧めしようかという営業スタイルに決定的な違いがあります。

生涯活躍のまちでは、地方では充実した生活を送れます、地域活性化に貢献をという前向きな面で営業をしています。

それに対して、従来型の自立型サービス付き高齢者向け住宅は、営業トークは主には以下の3点でした。

①孤独死は寂しくないですか

②介護が必要になった時、家族に迷惑をかけたくないですよね

③病院、特別養護老人ホームではなく、自宅で最期を迎えたいですよね

①については、おひとり様がターゲットで、毎日の安否確認があって、何かあってもスタッフがすぐに発見できること。また、同世代が一緒に暮らすコミュニティに入れることが売りです。

②については、自身に介護が必要になった時、常駐のスタッフがいるので、家族に迷惑をかけることなく、暮らし続けられること。介護サービスもスタッフがサポートしてスムーズに受けられることが強みです。

③については、自宅での介護ができなくなった場合は特養へ、日ごろからかかりつけ医がいないと最期は病院へというのが一般的なルートですが、そのような場合にも自宅(サービス付き高齢者向け住宅)で過ごし続けられる体制が整っているので、環境を変えることなく、知り合いと一緒に最期まで過ごせますということがメリットとして挙げられます。

一種の不安をあおって早めの転居を進めるという形ですね。

これが地方移住で通用するのか。

答えはNOです。

それはなぜかというと、これらに当てはまるターゲットで地方移住を考える人が非常に少なくなるからです。

そもそも、これらの問題の解決は地方移住をしなくても、サービス付き高齢者向け住宅に転居すれば解決することです。

地方に行くということは、新たな人間関係づくりや環境変化が伴うもので、そのハードルを越えてなお地方に行こうという人はかなり稀です。

そうすると、地方移住をしたいという人を最初のターゲットにするわけですが、その人たちの大多数はシニアといっても将来の不安に目を向けてはいないんですね。

介護が必要になったらその時考えれば良い、いざとなったら特養にでも入ればよい。

こう考える人がほとんどです。

むしろ、将来の不安を考えていては、新たな生活環境への適用という不安のことなど考えられないのだと思います。

では、この問題をどう解決するのか。

これについては次回にしたいと思います。