給食にはどこまで安全性を求めるのか

藤沢市にある子どもの野菜湘南藤沢農場では、藤沢市内の学校給食向けに無農薬・無肥料の自然栽培の野菜を提供しています。

最近では、有機栽培の野菜も販売されるようになってきましたが、価格は一般的に農薬を使って行われる慣行農法に比べるとかなり高くなっています。

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有機栽培はなぜ高いのか
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実際に栽培してみるとわかりますが、農薬を使わない場合は雑草の処理がとてつもなく大変だからです。

雑草が生えないようにマルチシートというものをはるのですが、はっていないところは雑草が生えます。

そうなったときに、何が大変かというと、マルチをはがす時です。

マルチはビニール素材なので、畑の中に残すわけにはいきません。

しかし、雑草が生えていると、土の中にしっかりとうまっていて、簡単には取れないんですね。

無理やりやろうとすると、土の中にマルチが残っていしまうので、雑草の根をしっかり除き、その上でマルチをとることになります。

実は、マルチにもバクテリアによって分解されるタイプのものもあります。

そうすると、マルチをはがす手間がなくなるので、人件費は低く抑えられるんですね。

その代わり、マルチ自体の価格が高めにはなります。

これが有機栽培が慣行農法よりも高くなる理由です。

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子どもたちに提供される給食の野菜に農薬は使われているのか
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そもそも、スーパーや八百屋で売られているもののほとんどは慣行農法での野菜です。

そして、給食においては、自治体が野菜を購入することになりますが、予算が決まっているので、その範囲内で購入することになります。

基本的に、有機栽培の野菜を購入する予算は一般の野菜価格をもとに決められるため、慣行農法で栽培される野菜となるわけです。

普段自分たちが食べている野菜と同じものを食べているのだから問題ないと考える方がほとんどだと思いますし、だからこそそのような予算がずっと通っているのだと思います。

子どもの野菜湘南藤沢農場では、その予算でも有機栽培、自然栽培の野菜を子どもに届けたいという思いで野菜を提供しています。

結果として、収益は出ず、赤字のボランティアで野菜を提供し続けてきたのがこの5年間です。

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赤字でも給食に無農薬の野菜を提供し続ける3つの理由
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赤字でも実施をし続けている理由。

それは大きく3点あります。

1つは、安全な野菜を子どもに届けたいからです。

体が小さければ、それだけ有害物質の影響を多く受けやすくなります。

また、早いうちに有害物質を体内に取り込んでしまうと、それだけ長い間その影響を受けることになります。

体が成長し、最も栄養を必要とする小中学校の時に安全な野菜を提供したいと考えているからです。

2つ目は、野菜の味を感じてほしいからです。

自然栽培というのは、農薬だけでなく、肥料も使いません。

肥料を使うとそれだけ野菜の成長も良いのですが、考え方としては養殖の魚のような感じで、比較的楽に育っていることになります。

自然栽培ももちろん、野生の野菜には負けますが、肥料がない状態のため、それだけたくましく育ち、味にも影響があると考えています。

3つ目は、公共教育の競争力に貢献したいと考えるからです。

先にも述べた通り、給食は自治体の予算内での提供のため、有機栽培の野菜を購入することはほぼ不可能です。

しかし、安全性を意識した家庭では有機の野菜をあげたいというところも多いと思いますし、それを実施できている家庭というのは、子どもの安全性に気を配っている家庭だと思います。

そのような家庭の人たちが小学校、中学校を選択するときに、公立では農薬あり、私立では農薬なしという形になっていたら、私立を選ぶのではないでしょうか。

実は、そのことに対応した自治体もあって、石川県のいすみ市では、すでに無農薬の給食を実現しています。

しかし、それ以外の地域への普及はまだまだで、特に首都圏では栽培環境の関係もあって、まだまだ時間がかかるのではないかと思っています。

しかし、そうなると、いつまでたっても赤字が続いてしまいます。

そこで、今考えているのは、食育を含めた取り組みで無農薬野菜の給食での提供が実現できないかということです。

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みんなで実現する無農薬野菜の給食
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実は、野菜の栽培で一番大変なのは、収穫です。

収穫をしてから、それを販売可能な状態にするため、大きさを分けたり、洗ったりする作業があるので、それがかなりの負担なんですね。

もちろん、ある程度の規模の農家であれば、それを機械でやってしまうというのも可能なのだと思うのですが、収益も上がっていない状態で多額の投資をすることはできません。

そこで、収穫を藤沢市内の小中学校の生徒とその親御さんに手伝ってもらえないかと考えています。

首都圏に住む子どもたちは、農作業というのをほとんどしたことがないんですね。

収穫だけでも体験できるというのはかなり貴重な経験になるのではないかと思います。

給食では一定の規格内に収まる野菜でないと買い取ってくれないので、規格外のものは持ち帰っていただくことも可能なので、取れたて野菜をその日のうちに食べていただくこともできます。

そうすることで、人件費も削減することができますし、収穫体験という食育もできる形になります。

そして、結果として無農薬野菜を学校で提供できることになるという良いことづくめの内容です。

学校単位でやるとなると、授業にして、先生も引率してと大変になってしまうので、最初はご関心のある家庭で参加いただくという形が良いかと考えているところです。

小学校高学年ぐらいからが良いと思いますが、随時畑では作業があるので、子どもの野菜湘南藤沢農場までコンタクトいただければと思います。

まずは自然栽培の野菜を食べてみたいということであれば、こちら(楽天ラグリ)でご購入も可能です。