日記

公務員退職の時に相談はするか

私は退職をするときには、だれにも相談しませんでした。

退職のきっかけは、中国留学だったのですが、奨学金が決まったのが2012年の3月でした。

実は、2011年3月にも同じ奨学金を受けて中国留学ができる内定をいただいていました。

しかし、その時は東日本大震災が発生し、公務員として海外に行っている場合ではないと思い、辞退しました。

一方で、内定をもらった話は人事にはしていて、留学する場合は休職では行けないので、退職して行く必要があるという話は知っていました。

1年後、その奨学金を受ける年齢制限がぎりぎりの年でした。

そのため、今回申し込んで通ったら退職して行こうと考えていました。

辞退してから再度申請するまでの1年の間にはだれにもそのことは話していません。

ただ、私自身が公務員としてしっかりとやっていけるかどうかという確認をその1年間はしていたような気がします。

仕事もそれなりにやっていたと思いますし、そのためかなり充実感もあったと記憶しています。

仕事も面白く、一緒に働いている人たちもすばらしい人たちばかりで、恵まれた環境にあったと思います。

そこからなぜ飛び出したのかというと、一方でそんなに恵まれた環境に居続けて良いのかという思いもあったのからだと思います。

地域にいると、地域を深く知ることができます。

地域がどのような人によって担われているのか、どのようなことが起きているのかを把握できるのはもちろん、東京という立地もあってだとは思いますが、最先端の取り組みが地域で行われてきていたと思います。

そういった点で、情報にも不足していなかったのではないかと思います。

公務員は安定した収入を得られますし、辞めさせられることもありません。

もちろん、自治体も破産する時代ですし、そうなったときには待遇面も変わるでしょう。

しかし、民間から比べると極めて安定した環境であることには変わりありません。

退職にはリスクがつきものです。

ただ、リスクにはリターンもつきものです。

安定した環境だからこそ、自分の力を発揮できるという人がいます。

私はどちらかというと、そういうタイプです。

収入に不安がある状況ではしっかりとしたパフォーマンスを出すことはできません。

そういった点で公務員はとても良い環境でした。

一方で、民間の場合は企業に勤めると公務員ほどの安定を得ることはできません。

福利厚生面でも多くの企業は公務員に劣る条件だと思います。

条件面だけを見ては退職はおすすめできません。

私は、行政で働いていて、民間の側で行政のことがわかっていて、応援してくれる立場の人が極めて少ないと感じました。

そこで、私がそのような立場になって、行政とともに歩むまちづくりをしていきたいなと思ったところです。

そんな思いがあったため、リスクよりもリターン、やりたいことを優先して退職しました。

もちろん、中国留学をしたかったというのもあります。

私は留学からの帰国後の仕事については全く考えていませんでした。

それを考えていたら、公務員より良い条件のところに就職しないと、などという無駄な考えが先走ってしまい、退職することはできなかったでしょう。

条件よりも何をやりたいか。

そこが選べるのであれば、退職をしても後悔しないと思います。

そして、結局条件というものは、民間では自分の努力次第でどれだけでもついてくるものです。

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