まちづくり

人口減少をリスクではなくチャンスととらえられるビジネスとは

今のビジネスの多くは、人口増加を前提としたビジネスモデルです。

というのも、基本的に販売先が増えていくことが前提となっているからです。

そもそも、ものの価値というのは、希少性と必要性から発生するものなので、当たり前のことなのですが、それを基本に考えると、人口減少はリスクということになります。

そのため、企業の多くは人口が集まる大都市を中心にビジネスをしていますし、地方の人口の少ない地域での取り組みには消極的です。

これは、人口減少を顧客の減少ととらえるから起きることだと思います。

そのため、顧客が別にあるIT企業は地方で仕事をすることに対して抵抗が少ないんですね。

この顧客をどこに設定するかというのが、人口減少時代においてはとても重要になるわけですが、やはりそこは海外ということになってくるのだと思います。

もちろん、海外にも海外の企業があるわけで、競争にさらされますし、海外だと外国人扱いのため、その分のリスクも発生します。

しかし、人口減少のリスクを避けるには、人口の増える地域をターゲットとしたビジネスにする必要があるわけで、そこは乗り越えないといけない壁になるのだと思います。

この考え方をさらに進めると、海外に進出するということのほかに、日本に海外の顧客を呼ぶということも考えられるわけで、その一つがインバウンドです。

インバウンドというと、旅行が主に考えられますが、それ以外にも不動産投資や日本企業のM&Aもビジネスとしては大きな市場になってくると思います。

もちろん、これが過剰になってくると、外国人に日本が買われるといった懸念が出てくるわけで、すでにその一部は防衛策が張られていますが、日本のお得感というのは人口減少が進めば進むほど出てくると思われ、もし防衛策が行き過ぎるとお得感が出ているのに買えない。

そのため、さらにお得感が出るというか、誰も買い手がつかずになくなっていくという末路になることもありえます。

そのあたりは私たち国民がどのようなレベルを求めるかによることになりますが、グローバル化が進む中で、分野によって程度の差はあるものの、多くが多様性を許容していくことになるのではないかと思っています。

そういう意味では、顧客に制限を設けられてしまうとビジネスとしては縮小していかざるを得ず、地域としては限られた中で頑張るというより険しい道を歩んでいくことになるのだと思います。

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