公共交通を加味しないコンパクトシティは持続可能か

今、自治体でコンパクトシティについて考えていない自治体はほとんどないと思います。

実は、2012年頃、公共施設の適正配置の問題を担当していたのですが、その時はその意識というのはまだ役所内にはありませんでした。

その知識を少し出しても、あまり盛り上がらなかったのを覚えています。

ただ、そのコンパクトのあり方については集約ということが最初に来てしまっていて、何を中心としたものかがしっかりしていないとぶれるのではないかと心配になっているところです。

というのも、今の地方はほぼすべてが車社会です。

幹線道路沿いに利便性の良い施設が並び、駐車場が整備されているという状況です。

将来的には車を運転できない人が多くなってくるため、公共交通の利便性の優先度が高まり、公共交通中心の集約が図られていくと考えています。

これがコンパクトシティの根本となる考え方だと思います。

実は、集約にあたっては、もう1つ考慮すべきことがあります。

それは、旧市街地というものです。

旧市街地は歴史的に栄えてきた場所で、商店街となっていたり、観光名所が近くにあったりとなにかしらが原因で人が集まっていた場所です。

もちろん、歴史的な経緯があるため、ここを集約先とする考え方もあるのですが、注意した方が良いのは、昔からあったため、住民の反対で鉄道の駅から遠くなっていたりする場合があることです。

公共交通というと、バスか電車になると思いますが、電車が遠い旧市街地というのは再開発には向かないのではないでしょうか。

当然地域の有力者はその土地にいることが多いと思いますし、地域にとって重要な場所であるとも思います。

地域の人たちの思いから少し距離を置いて考えると、鉄道駅の近くを優先して再開発するという方が効率は良いのではないかと思います。

理屈で考えてもうまくいかないのがまちづくりで、そのあたりの合意形成に時間をかけ、タイミングを失ってしまってもということもあると思います。

民間企業としては将来性のある地域、より魅力的な地域を選ぶということになってくると思うので、地域の下した判断というものは、後々影響してくると思いますし、まだまだ見直しは可能だと思います。