中国の老人ホーム事情

中国の友人と話をしていると、私の仕事のことに触れることになることもあるので、中国の老人ホーム事情の話をする機会も多いです。

そうしているうちに、日本と同じ部分、違う部分というのが明らかになってきたので、シェアしておきたいと思います。

同じ部分としては、定年後やることがなくなるので、体が急速に衰える人がいるということです。

特に中国の場合は団体が簡単に作れないので、趣味の活動をするには、既存の組織に入ることになるため、そこになじめないとかなり厳しいといった事情があるようです。

さらに、定年の年齢が女性は50歳、男性は55歳という感じで、最近では女性55歳、男性60歳という感じになっているようですが、元気なのに仕事を辞めなくてはいけないという状況になっています。

ホシノマチ団地では、そこに起業をということで新たな活躍の場を創出する試みをしているのですが、中国では起業は若者というイメージが強く、政府も若者の起業の支援しかしていないようです。

ここの部分はこれから中国で展開可能だと思っています。

次に、違う部分としては、中国の高齢者向け住宅は二極化しているということです。

一つは富裕層が利用して、毎月何十万円もかかるもの。

もう一つは、非常に安いのですが、住宅の質やサービスが悪いものです。

これだと中間のものがなく、一般の人は使いにくいということでした。

また、これとも関係するのですが、もう一つ違う部分としては、憲法で子どもが親の面倒を見ることを定められていることです。

親が老人ホームに入りたいということであれば良いのですが、基本的には子どもが親の面倒を見るということが憲法で定められているということで、やはり儒教の国というか、親に対する敬意の度合いが憲法レベルで決められているのがすごいと思いました。

最後に、高齢者ビジネスの会社についても違いがあります。

これは、認可をする行政とも関係すると思うのですが、ビジネスモデルに対してのチェックがきかないということです。

聞いた話だと、10年ぐらい前に最初に100万元(約1500万円)を払えば60歳から30年間追加費用なしで暮らせるという老人ホームができたということです。

非常に安く、わかりやすいので、中には60歳に達していない人も申し込んで、自分が60歳になったらそこに入るということを考えた人もいたようです。

しかし、結果として、経営者はそれを投資に使って失敗したので、数年して倒産したということでした。

日本だとおそらくこのような収支計画を出した時点で行政でチェックされると思いますし、一括でお金をもらった場合は一定額を保管しておかなくてはいけないという制度になっています。

このあたりが未整備だったので、このようなことが発生したのだと思いますが、もしかしたら日本も同じ道をたどってきたので、今のような制度になっているのかなとも思ったところです。