高齢者向け住宅を希望する移住者の年代は70代となる理由

自宅で最期を迎えたい。

これがこれまでの高齢者向け住宅業界の常識でした。

いえ、今もそうだと思います。

しかし、移住希望者のシニアの方々と話をしてみると、自宅で最期を迎えるということに必ずしもこだわっていないということがわかってきました。

移住先は元気なうちに過ごす場所で、介護が必要になったら特別養護老人ホームなどに入れば良いという声が少なからずあるからです。

これは、生涯活躍のまちで移住先に高齢者向け住宅を整備しようと思っている事業者にとっては痛い点で、注意しなくてはいけません。

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移住には決断が必要
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なぜ、このような考え方になるかというと、移住というのは心理的なハードルがそれなりに高く、自分が元気に過ごせることが前提になっていて、かつ後先をそれほど考えずに決断できることが必要になっているからだと思います。

確かに、年齢を重ねてから転居をするというのは、人のつながりがなくなり、身の回りの環境も変わるので大きなストレスになります。

そのようなストレスを感じる環境に、体が心配だから、いつ介護になるかわからないからという人が転居できるかというと、かなりの決意が必要ではないかなと思います。

ただ、一方で残りの元気な数年を移住先で過ごしたい、ただいつ何が起きるかわからないから高齢者向け住宅が良いという人がいるのも事実です。

このような方は、70代になってきます。

それよりも年齢が低い人たちのシニアの考え方はその前に述べたような人が多いです。

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70代向けのPR方法
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そのため、70代が対象となると、ITを使ったマーケティングというのがあまり効果的ではなく、新聞やテレビ、ラジオなどの従来メディアを使っていくことになります。

取材を受けられるような形だと低コストでリーチすることができますが、そうではない場合はコストがそれなりにかかることになると思います。

従来メディアを使わないまでも、ポスティングや折り込み広告のような地域を絞ったそれなりに対象を限定した広告戦略が重要になってくるのではないでしょうか。

高齢化率、特に後期高齢者の割合が高いところがねらい目となりますが、80歳以上となると移住の目はほぼなくなるので、難しいところです。

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地方在住者の希望する最期の場所とは
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自宅で最期を迎えなくても良いというのは、移住希望者に多いのであって、地方にもともと住んでいる人たちは自宅で最期を迎えたいという人は多いです。

もちろん、その場合は自宅が本当の自宅で、自立型の高齢者向け住宅に転居するという発想はまだあまり持っている人はいません。

地方の場合は家族に迷惑をかけられないという思いを持っている人が都会よりも少なく、家族が気にかけてくれるというのも大きいかもしれません。

介護度がかなり高くなってから対応を考えるという感じで、ぎりぎりまでは自宅で過ごしているという人が多く、もしうまく家族が協力してくれれば最期まで自宅でという形になるようです。

都会と地方では考え方の違い、家族の関わり方などが若干違い、そこがこのような違いを生み出しているんですね。