スーパー公務員という言葉は10年以上前から言われ始めたことだと思います。
公務員にしては、活動内容が公務員離れしているということからついた表現だと思いますが、かなり身近な人がそのような立場になっていると感じています。
というのも、公務員というのはどれだけ有名になっても、どれだけえらくなっても勤務時間というのは限られていて、オフの時間が保証されているからです。
民間であれば、有名になればなるほど講演依頼が来たり、取材が来たりとPRの場が増え、それを受けようと思えばいくらでも受けられます。
いわゆる稼ぎ時にあたるので、寸暇を惜しんで働くというのがその後のスケールにおいても重要だと思います。
一方、公務員はすごいことをやっていたとしても、それは勤務時間内のことです。
オフの時間というのは必ず確保されています。
そのため、どれだけテレビの取材依頼が来ても限界がありますし、講演依頼もできる範囲内でということになります。
さらにいうと、本来業務がある中での対応になるので、本来業務をおろそかにすることはできないわけで、そういった点でも限界があると言えます。
ただ、だからこそ身近に感じられるのだと思います。
有名な人でも、プライベートの時間が確保されているので、心にも余裕のある人が多いですし、丁寧に対応をしてくれます。
そのため、このような人になりたい、この人の話を聞きたいと思ったら、コンタクトをとって話をしやすい環境にあると思います。
また、みなさん勤務時間内にやっていることで、血反吐を吐くまで働いて、実現したことではないので、自分でもできるのではないかと思えるのではないでしょうか。
勤務時間内にやっていることのため、その分時間はかかりますので、民間とは違った忍耐力というか、継続する力が必要とされてくるのだと思いますが、そこができる人は強いですし、実際にみなさんそうです。
周りに左右されずにやりたいと思ったことをやり続ける。
それを組織として応援してもらえる環境があれば最高ですが、一定期間それがないとしても、頑張ってやり続けている。
自身の環境が変わったり、いつ芽が出るのかわからないため、不安になったりもするとは思いますが、正しいと思ったことをやり続けるといつか反響は出てくるのだと思います。
だいたいその反響のきっかけは外部から評価されることがきっかけであることが多いですね。
何かの賞だったり、取材を受けたり、視察が来るようになったりと自治体職員は、他の自治体のことを知らないので、自分の自治体の職員がどれだけすごいかということが判断しにくい状況にあります。
業務のことであればまだしも、それが業務と少し離れた部分での活動となると評価というのはかなり厳しく、変わったことをやっている人というので終わってしまいます。
自治体職員としては、まずは市民や外部の自治体職員を味方につけて、側面支援をしてもらうことで、自分の自治体内で評価されるようになるので、そこを意識して動くと良いと思います。