公務員の退職は悪なのか。バブル前に戻っただけの話

先日、公務員の退職についての記事の反響からというのと、異動や退職の時期ということで、身近にも退職する公務員がいてということを目にすることが増えました。

公務員の途中退職を防ぐための手法

確かに優秀な人材が流出することは行政にとってはデメリットかもしれませんが、これは、前提として公務員としての仕事が人気だということがあると思います。

というのも、バブル前には公務員を目指そうという人は相対的に少なかったからです。

当時は公務員は安定はしていてもボーナスは少ないし、民間の方が稼げるということで、民間を希望する人が大多数だったと聞きます。

公務員を目指すのは志の高い一部の人であって、経済が右肩上がりに成長していて、倒産やリストラとは無縁の社会の中では、安定といった部分はあまり意識されなかったのだと思います。

それがバブルの崩壊で大企業でも倒産をすることがあるとか、会社は潰れなくてもリストラにあうということで、安定した公務員の人気がにわかに高まり、失われた30年を経て、それが常識として定着したのだと思います。

いつの間にか公務員が人気の職種になって、それが長い間続いています。

そのため、優秀な人が集まりやすい環境が整うのは当然です。

それもあって、20年前ぐらいから地方公務員の中でスーパー公務員という人たちが出てきて、注目をされているのだと思います。

そして、10年前ぐらいからその数が増えてきて、かつウェブメディアなどで地方創生が取り上げられる機会が増えたことから、スーパー公務員の増加減少が見られているのだと思います。

そういった社会で通用することを実感できた人が民間側になることは自然の流れと言えるのではないでしょうか。

バブル前に、稼ぎたいなと思っていた人は民間に行ったわけで、その現象が起こっているだけではないかなと思います。

更に言うと、優秀な人材が民間に行くことは全くリスクではないと思います。

というのも、行政のことを理解した民間人が増えることは行政にとって大きなメリットだからです。

私が行政にいて感じたのは、民間側で行政の意向を尊重して取り組みを進める人の少なさでした。

行政の仕組みを理解するのはもちろん、行政の進めたい方向性を認識して、一緒担って取り組んでいく。

協働や参画といった言葉が言われていた頃ではありますが、そのためには民間側の理解者の増加が必要だと感じて退職した部分もあります。

おそらく、これからは公務員退職組の活躍がフューチャーされる時代が来ると思います。

こういった人たちは公務員の仕事を否定的にとらえて退職するのではなく、新たな活躍の場を求めての退職になると思うので、公務員が消極的に見られることはないと思いますし、新たなキャリアイメージとして現役の公務員のみなさんも勇気づけられるのではないでしょうか。

おそらく、大切なのは、職員が退職した後で、その職員としっかりとつながりを続けることがその後のまちづくりにとって大切になるのだと思います。

ついつい、公平性の観点や公務員特有の潔癖感から、知り合いや昔からの付き合いの人とは親しくしにくい、私情で仕事をしていると捉えられがちですが、そういった考え方は淘汰されていくのではないかと思っています。