日本で経済的に貧しい人が目立つようになってきていて、格差の縮小が言われます。
日本はアメリカに比べると格差が小さいようですが、それでも格差縮小ということが言われています。
格差を縮小を目指す理由は何でしょうか。
一部の人が富を独占して、貧困から脱出できない人がいるからでしょうか。
格差があるとうらやむ気持ちが出てくるので、社会が不安定になるからでしょうか。
格差が大きくなると経済成長が止まるからでしょうか。
経済協力開発機構(OECD)では2014年に所得格差は経済成長を損なうという文章を発表しています。
中国に見るように経済成長が続いていると格差はあまり気になりません。
格差はあっても、それぞれの層が毎年豊かになっているのを実感できるからというのがその理由のようです。
その成長が止まるとほかの豊かな層に目が向き、格差是正という話になってくるのではないでしょうか。
そう考えるとアメリカは格差は大きくても成長が続いています。
現在のトランプ政権を見てみると、格差よりも外国に対して優位に立とうとする政策の方が優先されていて、国全体の成長を重視しているような気がします。
格差縮小を目指すのか、経済成長を目指すのかというのは、パイの配分を変えるのか、パイを大きくするのかという違いなので、次元が違う問題ともいえるかもしれません。
そういう意味では、格差が大きくなると経済成長が止まるというロジックも興味深い気がします。
パイが増やせなくなった時にやることがパイの配分を変えることということになるのでしょうか。
しかし、パイの配分を変えることによって、結果として経済成長が起きるということのようで、結局経済成長のない格差是正はないと言えるのかもしれません。