公平性は組織形態ではなく、税金の有無で判断しよう

世の中にはいろいろな組織体系があります。

制度的に公平性が求められる順番でいうと以下のような感じでしょうか。

①行政

②公益法人

③NPO

④企業・社団法人

公平性の求められるポイントは大きく2点で考えられると思います。

一つは、サービスの提供先への公平性。

もう一つは事業の担い手、お金の出し手に対する公平性です。

行政は両者に対して厳しくしなくてはいけませんが、公益法人の場合は提供先への公平性ほど、お金の出してに対する公平性というのは求められないのではないかと思います。

どういうことかというと、集めた寄付金をどのように使うかはお金を多く出した人の意見を聞くのではなく、誰が見ても納得できる使い方をすると思います。

しかし、お金を多く出してくれた人にはその後もフォローをしたりとか、イベントへ招待したりということをすることがあると思います。

そうすることで、その後の継続した寄付につなげようという取り組みをするわけですね。

行政の場合はそのような取り組みをしなくても税金は入ってくるのでする必要もないわけです。

税気が入っているかが大切

運営費に税金が入っているか入っていないかというのも大きなポイントです。

税金が入ると、一気に公平性というものが求められる度合が高くなります。

この理由は当然で、税金は強制的に徴収されるものなので、誰のお金でもなく、日本国民全員のお金になるからです。

一方、税金が入っていない場合は、かなり緩やかになります。

というのも、お金を払っている人が納得する公平性、公益性であれば良いからです。

そういう点で、企業は良い顧客を贔屓しますし、それは当然のことだと思います。

逆に言うと、顧客以外の人の意見は無視しても全く問題ないわけですね。

税金をもらっているとそうはいきません。

たとえば、この人は組織にとってマイナスでしかないという人がいたとしても、その人の意見を聞く必要があります。

公益と非営利、公平は別の話

ただ、名前から公益法人やNPOということで公共性が高そうな名前があると、公平性も行政と同じようなレベルが必要だと勘違いしてしまう人も出てきます。

運営形態で考えると、公益法人やNPOは利用者や会員からのお金で運営しているので、それ以外の人たちの意見というのは聞かずに利用者や会員の意見に耳を傾けていれば良いのだと思います。

さらに言うと、会員の中に自分たちの運営方針に合わない人がいたら、会員をやめてもらってもかまわないという態度をとりうるということですね。

これは行政はありえないことで、日本国民をやめてくださいとは言うことはないですね。

公益法人にしろ、NPOにしろ、企業にしろ、最大多数の満足のために活動をしています。

そのため、事業をつきつめると日本人のほとんどが使っているようなサービス提供者もいます。

たとえば、LINEやyahoo!は税金は全く入っていませんが、公共性が非常に高い事業になっています。

しかし、だからといって公平性も求められるかとというとそうではありません。

LINEもYahoo!もほとんどの人が無料で利用していて、運営の基礎となるお金を払ってくれるユーザーというのは一部です。

そうなると、その一部のユーザーの意見を優先するのは当然のことで、そこに公平性というのは存在しないんですね。

ボランティア組織に公平性は必要か

では、お金を生まないボランティア組織だったらどうなるでしょうか。

これは、お金では測れないので、活動量で判断することになると思いますが、まったく活動しない人よりも活発に活動している人の方の意見が優先されるのは当然ですし、そうしないとその組織は存続できないと思います。

ただ、ここが難しいところで、活発に活動している人が高齢化してくると、いつまでもその意見を尊重しておくと組織内の新陳代謝が起きず、停滞してしまいます。

定年制を設けたり、年齢を重ねたら重ねたなりのポジションというものを作っておくことで、組織の入れ替わりというのを確保する必要があると思います。

また、活発に活動をしていたとしても、その活動が組織の方向性に合わないようであればお断りするというのも当然すべきことです。

組織に入っている側としても、自分が好きで入っている組織で強制的に加入させられているものではないので、対等の立場だと言えると思います。

企業にリストラがあるように、ボランティア組織にも組織の大改革には人員整理というものがついて回るものなのかもしれません。

公平性とモチベーションは両立しない

ボランティア意識の高い人たちは、公平性というものにもかなり敏感です。

同じ立場、同じことに取り組むというのは美しく、すばらしいことだと思います。

ただ、それをできる人は志が極めて高く、生活にも不自由していないという環境の人ぐらいではないでしょうか。

ボランティア団体というのは、そのような意識の高い人が立ち上げることが多いので、自分と同じような考えの人ばかりだと考えがちですが、実際世の中の大多数はボランティア団体を立ち上げた経験のない人たちですし、そもそもボランティアをやったことがある人も多くありません。

少し寂しい気もしますが、公平性の美しさと人のモチベーションというのはなかなか両立しないので、組織運営の際には意識しておいた方が良いのではないかと思います。