今年1月末から中国で新型コロナウイルスが蔓延し、中国留学をしていたメンバーは軒並みその影響を受けました。
対応としては、3パターンありました。
中国にそのまま残る
大学の寮に住んでいるので、寮生活は変わりません。
外出は制限され、毎日の検温やアプリでの外出チェックなどが行われます。
食事はほぼ大学の学食になり、授業が完全オンラインなので、中国人の大学生と接する機会はなくなったようです。
同様に中国に残った留学生とは一緒の建物で過ごすので、話はできますが、ネイティブの中国人と接するのは学生ではなく、大学の学食のスタッフなどになったようです。
3月以降、中国が落ち着いた後は日本よりもコロナについては安全という認識にもなっていたので、管理は変わらず厳しい状況だったようですが、コロナの心配は比較的少なくて済んだようです。
日本に帰国しオンライン授業
コロナが中国で流行し始めた時期は、ちょうど春節の時期でした。
そのため、大学は春休みに入っていて、授業はありませんでした。
こういった状況もあり、コロナの心配から多くの留学生が日本に帰国しました。
日本にいる側としては、日本の方が安心だから帰ってきてほしいという思いだった感じです。
そして、中国からの渡航に制限がかかり、日本からの出国も難しくなって現在に至っています。
結局、授業が始まっても中国に戻ることはできずに今学期を終了しました。
授業はすべてオンラインなので、日本でオンライン授業を受けます。
留学生が一緒に受けるため、ヨーロッパの学生などに配慮して夜や朝早く実施するというオンライン授業もあったようです。
日本で授業を受けるため、留学というよりは語学教室に通っているという感じでしょうか。
留学を延期
最後のパターンは中国での留学を延期するというパターンです。
このような状況のため、中国政府も留学を延期して、コロナが落ち着いた頃に復帰するということを許可しました。
大学側へ申請して受け入れられた場合は、半年もしくは1年の延期がされています。
延期をしても行けるかわからないという状況ではありますが、大学を休学していた学生は半年もしくは1年復学し、また留学するということができるようになっています。
コロナで留学をした経験から得られたこと
この時期に留学した人たちは、コロナがすべてだったという話がされています。
コロナに振り回され、それで終わってしまっているというのは、留学生に限らず多くの人の生活も同様かと思います。
しかし、コロナを留学の時に、そして中国で経験したということは、特に多くのことを学ぶことになったようです。
チャンスを大切に
留学は1年という限られた期間の中でのことです。
今回は、コロナによって、それが突然半年で終わってしまいました。
そのため、冬休みはこれをしよう、下半期にはこれをしようと思っていた計画ができなくなりました。
また、上半期での反省を活かして、下半期で取り組もうと思っていたこともできなくなりました。
そういった意味で、今できることは今行うべきだという意識が強まったという思いを持つ人が多かったようです。
一度環境ができればオンラインでつながれる
これは日本でも同様かもしれませんが、オンラインのツールを使えば中国人と連絡を取るのはとても簡単です。
特に中国人は日本人とは違い、ボイスメッセージを多用するので、文字ではなく、ヒアリングと発音もする機会に恵まれます。
日本人とは違い、電話もしくは会わないと話さないということはなく、ボイスメッセージでやりとりするので中国語を話す機会にも確保できます。
この点では、一度中国人の友人を作ってしまえばあまりハードルは高くないので、留学を数か月でも経験していると、別世界になるかと思います。
今後留学には行けるのか
このような状況下で、中国留学に行く可能性というのは現段階ではなんとも言えません。
9月からの留学が内定している人たちも、まだビザの発行手続きは行えない状況で、ぎりぎりまで状況を見て、オンライン授業にするかの判断になるのだと思います。
日本がこれだけコロナが増えてしまっては、絶望的ではと思ったりもするのですが、望みは捨てたくないですね。
実際には、オンライン授業というのが最有力だと思います。
そうなると、これから留学をしようと思う人は、中国に行って学ぶことを目的とするのではなく、中国人の先生に学ぶことをメインに考えた方が良さそうです。
逆に言うと、語学留学であれば、1日3時間の授業を受けるだけなので、日本でも同じと言えます。
中国の大学の授業料の方が日本で同じだけ学ぶよりも安いというのはあると思いますが、日本で学んでいると常に中国語のみに触れている環境ではないので、語学力の向上は遅くなると思います。
自分をいかに律するかというのが大切になりそうです。
むしろ、1日3時間であれば企業の語学研修のような形で企業に勤めながら学ぶこともできるかもしれません。
中国人の友人を作る方法としては、オンラインの交流の機会などは日中友好協会で場を作っているので、そのような場に参加すれば友人はできます。
アプリは中国の場合は普通にだまされたりということもあるので、注意が必要ですが、信用のある団体の実施しているイベントを通した方が安心かとは思います。
日本でオンラインで中国語を学ぶメリットとデメリットについて挙げてみましたが、これらを鑑みて、留学をするかは決めた方が良いかと思います。