中国関係で活動をしていて、必ず聞く言葉があります。
それは、日中友好七団体という団体の話です。
中国側に認識されているものなので、中国の政府関係者と接する機会がない人はご存知ない人もいるかもしれません。
この7団体というのは、1973年の日中国交正常化に寄与した団体として位置づけられていて、以下の団体から成っています。
日中友好議員連盟
になります。
日中友好議員連盟というのは、党派を超えた人たちによって構成されていて、国会議員の所属する最大の派閥とのことです。
毎年日中友好7団体による新年会が盛大に開催されていて、各会長が全員が集うのはこの時ぐらいではないでしょうか。
それぞれ分野は異なるものの、同じ中国関係の団体ということで、顔を合わせることも多いですし、相互の事業を後援していたりもします。
ほとんどが民間団体で、日中国交正常化から90年代ぐらいまでの間はこのような団体を通して中国と接するルートというのがメインだったため、その役割も大きかったようです。
近年では個人、企業ともに個別に中国へ行き、活動ができるようになったため、既存の団体の役割が薄れてきており、新たな存在意義というものが問われる状況になっています。
この7団体の決定的な強みというのは、歴史と信頼です。
日中国交正常化に寄与したという事実は変えることができないもので、これに対する中国側の信頼というのは絶大なものです。
中国では、水を飲むときは井戸を掘った人のことを忘れないという言葉があるように、このような貢献者への礼を忘れることはありません。
日本人からするとあまりしっくりこないかもしれませんが、日中の両国関係を考える上ではこの価値観の違いはしっかり認識しておくべき点かと思います。
日本政府としては、やはりこの点はしっかり理解をしていて、しかるべき対応をしており、活用すべきときには活用していくという部分があるのではないでしょうか。
日中国交正常化を担ってきた団体ということで、その当時20代~30代だった人たちは、60代~70代になっています。
つまり、高齢化しているということですね。
見方を変えてみると、若い人が少なくなっているということなので、若い世代にとってはその団体で活躍できるチャンスが多く眠っているということだと思います。
年配の人が多いコミュニティで、いかに若者が信頼を得ていくかというのは一定程度のスキルが必要になります。
気になる方は公益社団法人日中友好協会、認定NPO法人東京都日中友好協会の青年委員会の門を叩いてみることをお勧めします。