自治体職員経験が持つ唯一にして最大の強み

自治体職員は、総じて専門性がなく、これといった能力がないという意識の人が多いと思います。

私自身も自治体職員というのは、定期的に異動があり、専門性が身につかないと思っていました。

民間側から見てみても、自治体職員に限らず、国家公務員でも担当とは言っても現場を知っている人間とは大きな差があるなと感じています。

自治体が破産するような時代になっている現在、このまま自治体職員としてやっていて、30代後半、40代になって転職を考えるとしても難しくなってしまうのではないかという不安を持っている人も多いと思います。

しかし、私は自治体職員だからこその強みというのはあると感じています。

それは役所を知っているということです。

中からみるとわかりませんが、外から見ると、役所というのは一つの変わった業界にあたり、たとえば予算組みの時期、やり方、決定権限など民間の人は全くわかりません。

また、自治体の職員がどのように新規事業を行って、取り組んでいくのかということもわかりません。

また、議会や市民説明など事業を進める上でのリスク管理についても把握できていません。

これを知っているというのは非常に強いことで、行政と仕事をしていく上ではとても役に立ちます。

民間企業の多くは民間企業同士、もしくは一般市民が相手の商売です。

対行政の仕事をしようと思っても、先に述べたことが障害になることに加えて、行政独特の先行投資期間の長さに耐えられずに撤退ということが多いと思います。

これを踏まえて対応できるかどうかというのが民間には求められますし、これがあるからこそ、その障壁を乗り越えられると大きなアドバンテージになるということがあると思います。

最近では民間の成功事例を行政で取り入れようとする動きが多くなっています。

民間では行われているものの、行政では取り組まれていないという分野では、自治体職員経験というのはとても役に立つと思います。

この意識を持っている人というのは今、極めて少なく、自治体職員の転職組というのは自治体職員であることに嫌気がさし、全く違う分野だったり、既存の自治体支援業務だったりに転職をしているので、私の述べたような強みというのがそれほど活かせる業界には出ていけていないと思います。

私が自治体職員をやめる際に思ったことは、やめるからには民間でも自治体職員は十分通用するということを証明したいということでした。

私のように前向きな気持ちで転職をする人というのはレアケースかもしれませんが、自治体職員のすごみというのが世の中でもっと認知されるようになると良いなと思っています。