まちづくり

なぜ地元出身の人がまちで活躍しにくいのか。3つの理由

地方では、よそ者、若者、馬鹿者が必要と言われます。

特に地域ではよそ者、つまり移住者が活躍していることが多いのではないでしょうか。

それはなぜか。

その理由としては、地域特有の難しさというものがあるなと思っています。

過去の人物評価が活動評価になってしまいがち

まず1つ目は、周囲の人たちがその人の過去を知っているということです。

これがどういう点でデメリットというかというと、たとえば、ある人が地域のために全国的に珍しい活動を始めようとするとします。

そうすると、周りの人たちは、その人の過去を知っているので、高校の時成績が良くなかったあの子でしょとか、あー、よく遅刻していたあの子ねみたいな言い方をするんですね。

そうすると、活動自体の良し悪しではなく、その人の人となりの良し悪しで活動が評価されてしまう。

もちろん、とても成績が良くて、神童と言われていたみたいな人であれば過去がプラスに働くかもしれませんが、多くの人はマイナスに働くのではないでしょうか。

子どもの頃に普通だからといって、大人になってからも普通とは限らず、いろいろなスキルを身に着けて、活躍できる人材になっていることもあると思います。

しかし、その成長部分は気づかれにくく、相変わらず地域の見る目は「あの子」なんですよね。

そうした結果、本人のやる気がなくなってしまうということがあるのではないでしょうか。

そういった点で、よそ者というのは過去に縛られないため、その取り組み内容の方が評価されやすく、地域で新しいことを取り組みやすいといったことがあるのだと思います。

利害関係があるから

他にも地元の人だと、その人の家族が何をしているかというのも評価の対象となりがちです。

土地や建物を持っていたり、利権が関係してくるのもありますね。

何よりもあの人の子どもという評価が入ってくるのも大変だと思います。

もちろん、親がすごい人であれば良い方向に進むと思いますが、そういう人は一握りにすぎないのではないでしょうか。

変なしがらみがあるのであれば、他の地域へ行こうと考えてしまうのもありえると思います。

他の地域との比較ができない

最後は、最近はあまり問題にならなくなっているかもしれませんが、体験の差です。

インターネットで情報を収集することでその差というのは埋まっていると思いますが、他の地域で暮らしたことがあるというのは、地元と比較ができるので、目につくことも多くなってくると思います。

何かと比較するというのは、気づきを得る上で大切な手法で、そういう点でいろいろな地域を見ていれば見ているほど、何が特殊で何が普通なのかが見えやすくなるのではないかと思います。

 

いろいろ理由を挙げましたが、裏を返すとこれらを意識しておけば、地元の方々も活躍しやすい環境ができるということではないかと思います。

新たな変化が起こることを歓迎できるような地域づくりができていくと良いと思います。

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