日本は1990年代にバブルが崩壊しました。
プラザ合意の円高をきっかけに、株と不動産の価格が上昇を続けたわけですが、それが実態以上のものとなってしまい、崩壊後は急激に価格を下げました。
30年近く経った今も株価は当時のものよりも低いままです。
中国は日本の歴史から学ぼうとする姿勢が非常に強く、その中でも2つのことは熱心に取り組んでいると聞いたことがあります。
1つは、55年体制についてです。
日本は中国よりもいろいろな面で自由であるように見えます。
制度的にも自由になっている部分が多いと思います。
それにもかかわらず、55年体制で自民党は長期にわたり単独政権を維持してきており、その手法については一党独裁を継続したい中国としては学ぶところが多いのだと思います。
自民党政権はバブル崩壊とともに終わったという見方もできなくないので、そこから学んで中国hあ経済重視の政策を採っているのだと思います。
2つ目はバブル崩壊についてです。
これは自民党政権の維持と密接な関係があると思われ、経済が停滞すると政権運営というのは難しくなるということが非常に明確になっている部分なのだと思います。
中国では2000年代から沿岸部の大都市を中心に土地、建物の価格が上昇傾向は続いています。
株価は上海市場においては2015年にピークを迎えてまだ値は戻していないですが、株価の大幅下落についてはうまくソフトランディングできたといえるでしょう。
日本のメディアでは、中国の経済について、いつか崩壊する。
土地価格は異常に上昇しており、バブルが崩壊するということを10年近く言っているのではないでしょうか。
中国人からすると、日本人がバブル崩壊を望んでいるように見えるかもしれませんが、これは日本人なりに中国人に対して注意喚起を行っているというとらえ方もできるのではないでしょうか。
実際、中国の土地価格が下がって一番損をするのは中国国民です。
日本人で中国に投資をしている人は一部に限られるので、バブルが崩壊してもしなくても関係ないという人がほとんどだと思います。
それにもかかわらず、メディアは定期的に中国経済崩壊論を唱えますし、メディアが報道するということは、日本でその報道がうけているということでもあると思います。
それだけ日本人にとって、中国の経済は関心のあることで、隣人としての意識が強いと言えるのではないでしょうか。
中国経済崩壊論をいうことで、日本が中国への投資に躊躇してしまうという見方もできますが、バブルを経験している日本だからこそ、投資には慎重にならざるを得ず、そのような立場からの発言なのだということを意識できると良いかと思います。