移住先を選ぶときに、首都圏への利便性が高いということがメリットとして言われることがあります。
親族に会いに行ったり、逆に来たりする際にはその方が便利だからです。
特に年に何回も合う場合はここを重視する人は多いのではないでしょうか。
今、全国各地で移住者の争奪戦が繰り広げられています。
自分のまちの良さをPRして、人口減少を少しでも食い止めようというのが各自治体の狙いであるわけですが、利便性を気にする人はどうしても新幹線沿い等になってくるのではないでしょうか。
そうすると、日本全体のコンパクトシティ化というのが日本列島改造論のようなインフラ整備を行わずに、人の移動によって実現されることになります。
私は国としての移住施策の狙いはそこにあるんだろうと思っています。
そのような中、東京から電車を乗り継いで5時間かかるというような地域もあるわけです。
そうなると東京と頻繁に行き来しながら利用したいという人の層は対象から外れます。
実は移住希望者のどの程度が東京とのアクセスを気にしているかというデータはないのですが、シニア世代においてはマスを占めそうです。
このような地域ではだれをターゲットにするのか。
一つはその地域の近くの地方都市になるかと思います。
そうすると、地方間での人口の奪い合いになるだけという意見もあると思います。
となると、やはり東京へのアクセスを気にしないマイナー層を狙うことになると思います。
私はこのマイナー層狙いというのはむしろやりやすいかと思っています。
特定のテーマで、それに合う人に移住してもらう。
そのような取り組みをすることで、地域に個性を出し、競争力を高めていく。
今は日本人が対象となった取り組みですが、将来を考えると国際的な求心力を含めた取り組みも増えてくると思います。