中国人留学生が、日本で暮らしていると、家が裕福なんでしょと言われることが多いと言います。
それは、外国に留学ができるのだから、それだけお金持ちなのだろうということなのだと思います。
実は、中国人留学生もいろいろ変化してきています。
もちろん、お金持ちの家庭の人もいるのですが、多様化しているということですね。
国交正常化当初
明治時代は日本に学べということで、孫文や周恩来などが日本に留学に来ていたのは有名ですが、ここでは国交正常化以降のことで見ていきたいと思います。
当初は国費留学ということで、国で選抜された学生が日本に来るという形でした。
国交正常化から48年が経った今、当時18歳だった学生が66歳になっているので、その人たちが今の中国の要職についているということになります。
当時は日本と中国の間の物価の差も激しく、それから当面の間は日本での留学は国で選抜されるか、豊かな人しか行けないものとなっていました。
その後、中国が発展し始めると、経済的な問題はクリアされてきます。
最も優秀な層はアメリカを目指しはじめ、日本はその次もしくはお金のある層が中国国内での受験勉強から逃れるために日本へという人もいます。
豊かさとともに強まる教育熱
そして、ここが最も特徴的なところですが、中国では一人っ子政策ということもあり、子どもへの教育熱が異常に高いという点があります。
中国国内では厳しい生活でも子どものために教育費をためて、海外に留学させるという家庭も出てきているのです。
この層というのがかなり多く、中国国内ではそれほど豊かではなくても、子どもに望みをたくして留学させるという家庭も多く、そのようなところの学生は日本でアルバイトをして学費を稼いでいる人も少なくありません。
実際、日本だとしっかりアルバイトをすれば学費は稼げるのでその点でアメリカとは違って留学のしやすい国になるのかもしれません。
日本に来ている中国人留学生と話をすると、中国国内はほとんど旅行に行ったことがないといった人が多く、そういった事情があるのではと思ったりもしました。