李克强首相が来日しました。
その歓迎レセプションに参加したのですが、安倍首相も李克强首相も日中両国ともに信頼関係の構築をしていこうという前向きな姿勢を感じました。
来日に際して、李克强首相が朝日新聞に記事を寄稿しています。
その中で、「以民促官」ということで、民間が政府を動かしていくような動きを継続していくべきだという話が書いてあります。
これは民間の声が政治を動かすということを意味しており、まさしく民主主義の話ではないでしょうか。
中国は民主主義ではないということが言われています。
たしかに、選挙の実態を見てみるとそうかもしれません。
しかし、実際に政治を行っていくうえで国民の声を聞かずに進めていくことは難しいのではないでしょうか。
現状、個人として中国の方々と接すると、政府は政府、自分たちは自分たちだから仲よくしようという話になります。
このことは、民間人の自分たちは政府を動かすことはできないが、個人レベルでは信頼関係を構築しようという意味だと思います。
中国社会で生きていく上では政府の方針とは違った意見を伝えにくい部分もあるのかもしれません。
しかし、一方で中国政府側は民間の声で政府を動かしていこうと言っている。
言論の自由がない、反政府的な動きは弾圧されると見える部分もあるかもしれませんが、子の言葉をそのまま受け取れば、大きな民間の声が出れば、それを反映した政治になっていくということだと思います。
中国に留学して思ったことが、中国人のほとんどは日本人と接したことがないということです。
私がその人の人生で初めて接する日本人だったという人がほとんどでした。
実際、中国へ留学をする日本人も少なければ、旅行で中国に行く人も少ないです。
最近では日本に来る中国人は増えていますが、それでも14億人のうちの1%にも達しない1000万人未満です。
中国のことは中国のことだからとあきらめるのではなく、私たち一人ひとりが中国人と接し、信頼関係を構築していけば、それが大きな潮流となって、今日安倍首相が話していた新たな信頼関係というものが実現するのではないかと思います。