板橋区の行政評価委員会の委員を務めています。
今回行政評価の外部評価で読書活動の支援という施策が対象となりました。
図書館というハードを中心に構成されている事務事業となっていて、本屋との違いは何かということについて考えさせられました。
代官山の蔦屋に代表されるように、民間でも読み放題のところは出ています。
違いとすると、蔦屋もカフェ利用による収益を考えていること。
本屋の場合は、本を売ることによる収益によって運営を考えていることです。
一方で、図書館はそれを考える必要がありません。
お金を気にせず利用できるというのは強みですね。
そうすると、カフェ代を使いたくない層をターゲットとしてみるのが良いかもしれません。
自らお金を稼いでいない層、たとえば学生や高齢者が考えられます。
学生は学校にも図書館があるので、機能が重なっているので利用のメリットは少ないかもしれません。
学校の図書館との差別化をするなら別ですが。
実際、日中昼間の図書館利用者はほとんどが高齢者です。
こう考えてみると、利用すべき人が利用しているのかなと思います。
しかし、図書館は誰でも使えるものですし、役割としては読書、学びを支援するというものがあると思います。
では、自ら稼いでいる層にとっての図書館の利用価値とは何なのか。
自ら稼いでいるのであれば、お金よりも時間の方が大切なので、ほしい本があれば図書館に行かず、買ってしまう人が多いと思います。
本を手に入れるという点だけで考えると本屋と変わりません。
今回の行政評価委員会で、自治体の方から教わったのは、図書館には司書の人などの人がいるということです。
話題の本などであれば新聞や雑誌の書評などで情報が入ってきますが、一定期間を経過したり、専門的な本だとその情報は自然には入ってきません。
インターネットで調べるという手もありますが、その信ぴょう性というのもはっきりしていません。
そのようなときに、司書の方に相談すれば適切な書籍を案内してもらえるというメリットがあります。
私はこれまでそのような相談をしたことがないのですが、相談をしやすい、相談ができるということを認知してもらう活動も重要だと思いました。
また、特集コーナーやイベントを実施することで、普段接することのない情報に接することもできるのが強みということで、本を媒体とした情報や人とのつながりができるところが図書館なのかと思いました。
先日紫波町のオガールの図書館に行ってきまして、そこの方がまちづくり、人づくりをするのが図書館だとおっしゃていました。
これからはこのような認識の図書館が多くなるのかもしれません。