起業はリスクだというのが一般的な認識かと思います。
国としてはスタートアップ元年ということを言っていたり、起業しようという機運を高めようとしている動きがある中で、それをお後押しするにはどうしたら良いかという取り組みをいろいろやっています。
お金の部分での支援が多いですが、これは起業をお金の部分でのリスクが大きいと考えているからかと思います。
これだといつまで経ってもお金の支援の枠から抜け出すことはできません。
逆に言うと、みんなお金の保障があるのであれば、起業をするのであって、お金が豊かな地域には起業が多く生まれるといったお金の勝負の土俵の話になっていまいます。
それであれば、お金のある地域、お金の集まりやすい地域で起業すれば良いですし、結果として東京での起業が多いのかなと。
少し視野を広げると、アメリカや中国での起業が多いのもお金が集まりやすいからかと思います。
人口が減っていく中で、将来的にお金の支援は期待できなくなってきます。
また、このお金で解決パターンだと、地域にお金がない場合は、そもそものきっかけを作ることができなくなってしまいます。
では、どうしたら起業を増やすことができるのか。
それは好きなことで起業をすることかと思います。
みなさん、趣味はなんでしょうか。
旅行、読書、釣り、ゴルフなどいろいろな趣味があると思いますが、それらは1円も収入になりませんよね。
しかし、多額のお金を使っていると思います。
このお金の使い方をただ単に使うだけととらえるのか、起業のための投資ととらえるのか、ここが大きな分かれ目です。
たとえば、旅行に行った記録をホームページで発信、youtubeで発信したらどうなるでしょうか。
もしかしたら、多くの人に見てもらえて、収入が得られるようになるかもしれません。
釣りにしても、最近では釣った魚を販売できるサイトがあります。
そこで販売してみるのはどうでしょうか。
趣味をお金に変えるチャンスというのは、意外と身近にあります。
私自身の経験でいうと、このブログもそうですが、伝えたいことを書いていたら、アクセス数が増えてこういったものもビジネスにつながるんだという気づきがありました。
行動にはインプットとアウトプットがあると思っていまして、自分の中で完結するのはインプット、他人へ影響を与えるのがアウトプットになります。
旅行に行く、読書をするというのはインプット、旅行に行ったお土産を誰かに渡したり、読書の感想をシェアするのはアウトプットといった感じです。
趣味でもこのアウトプットを意識した活動をしているといつの間にかビジネスにつながってくるのではないかと思います。
以前、地域商社の方で、いろいろ発信をしている人になんでそんなにメディアに取り上げられるんですかと聞いたことがあります。
それは狂ったほど発信をしているからだという答えでした。
普通、狂ったほど発信というものはできないと思います。
それを聞いて、多くの人はそんなマネはできないなと思うと思います。
でも、その人はその取組が好きで、多くの人に知ってもらいたいという気持ちがあれば、自分では普通に発信していることが、周りから見ると狂っているほど発信しているという状態になるのではないかなと思ったところです。
地域商社の方は自分でも意識して狂ったほど発信してしまっているので、私の考えとは少しずれているかもしれませんが、好きという気持ちをベースにした取り組みというものが起業でのリスクを下げることになるのではないでしょうか。
毎年、趣味に30万円使っているとします。
それをインプットだけでなく、何かしらのアウトプットもしてみる。
それだけで、5年後、10年後に変わってくると思います。
注意していただきたいのが、すぐに結果は出ないということです。
年30万円の投資を5年間したとしても、150万円です。
たとえば、150万円の株を持っていたとして、年間どれだけの利益が出るでしょうか。
5%の利回りでも7.5万円です。
つまり、5年間やって7.5万円の収入につながるぐらいの感覚で長期的にとらえていただくのが良いかと思います。
すぐに起業だけで生きていけるようになりたいよという方は、アウトプットの量を増やすことで効果を上げることはできます。
最近は副業ができる会社も増えているので、長期的に徐々に副業の割合を増やしていって、好きなことだけでフルタイムになるといった体制を目指してみるというのもありかと思います。
次に問題となるのは、好きなことでどうしたらお金を稼げるようになるかということですよね。
この部分はいろいろな手法があると思うのですが、ここの一つのハードルがあります。
それは、趣味というインプットは好きでも、お金を稼ぐためのアウトプットは好きではないというハードルです。
残念ながらインプットだけではお金を稼ぐことはできません。
他人に影響を与えるアウトプットが必要です。
そのため、アウトプットで好きなことを組み合わせるというのが次のステップです。
たとえば、ブログを書く、SNSで発信する、youtubeを撮影する、料理を提供する、ウェブサイトで販売する、コーディングをする、人と話をするといったものですね。
もし、こういった活動の中で好きだというものがあれば、インプットで好きなこと、アウトプットで好きなことを組み合わせて、ビジネスをすることが可能です。
私の場合は、大変だとか、実現が難しいといった課題に対して、挑戦することが好きで、そのための企画を考えて資料にすることが得意です。
そして、挑戦が好きなので、考えた企画で壁にぶつかっても、何か方法はないかを考えて、何があってもそこを乗り越えようとするといった形にするので、今があるのではないかと思います。
ここの部分はちょっとスキル寄りの話になりましたが、その背景には公務員としての経験があって、行政の税収が厳しい中で行政ができないことを民間でできたらといった社会の流れがあって、民間としては行政のお金があてにできないのに、できるわけがないみたいな実現が難しい課題があって、そこに取り組めたらというところからのスタートだと思います。
ということで、ここが第3ステップになります。
ここが実現できると、ビジネスとして成立するのではないでしょうか。
それは、誰かのニーズと合致するということです。
自分の好きなこと、自分の好きなスキルがあっても、それが人のためにならないと意味がありません。
たとえば、辛いものが好きで、カレーを作れるので、世界一辛いカレーを作っても、誰も辛すぎて食べられないといったパターンですね。
このニーズというのは自身がその当事者であれば探すまでもないと思います。
私の場合はもともと公務員で、もっと柔軟に事業ができたら良いのにとか、スピーディーに事業ができたら良いのに、予算をとらずに実現できる政策があったら良いのにみたいなところです。
趣味の場合でも、自分で不便に思っているところや不満な部分はないでしょうか。
たとえば、旅行に行くにしても、有名ところは観光客が多すぎる、でも人が少ないところは情報が少なすぎてわからないみたいなことがあるかもしれません。
そういったニーズをとらえて情報発信をすると、ニーズがあるのではないでしょうか。
もし、特に不満はないという場合は、アウトプットをしてみましょう。
アウトプットの反響からニーズが見えてくると思います。
いずれにしても、アウトプットをする、行動に移すということが非常に大切です。
行動に移すのが好きでないという場合は起業に向いていないということになってしまいますが、行動もいくつかの種類があるはずです。
すべての行動が嫌いな人はいないと思うので、そこを意識してみると良いと思います。
私は新規の顧客開拓みたいな行動は嫌いです。
公務員になったのも営業活動がしたくないという動機でした。
でも、何かを販売するといった活動をともなわない新たな出会いというのは好きなんですね。
そこを明確にしていくと、自分の好きなことを活かせる環境というのが作れていくのではないでしょうか。
これまで3つのステップについて述べてきましたが、結局はよく言われて、will can must の3つを満たしたことをやるのが良いみたいなありきたりな話になってしまったなと思いました(笑
ただ、この根本には自分のことを知るということがあります。
自分が何が好きなのかを知らないとそもそもが始まりません。
でも、自分の好きなことってそんなに簡単には見つかりませんよね。
私は好きなことは消去法でしか見つからないと思っています。
いろいろなことを試してみて、だめなものを除いていって、ようやく見つかるといった感じです。
好きなことが見つからないんですといった中高生の話を聞きますが、経験の絶対量が少なければ見つかる可能性も低いわけで、いろいろ体験してみるということがおすすめです。
私自身、中高生のときは考えているばかりで、行動に移していませんでした。
それを友人に指摘されて、改善しようと意識するようになりました。
当時に比べたら格段に良くなったとは思いますが、普通の人から比べるとやはりちょっとという感じかと思います(笑
その苦手な部分を克服しようという動きに最近は力をいれるようになりました。
でも、まずは好きなことからスタートというのを基本にしていただけると良いかと思います。