公務員が異動に関わらず好きなことをする手法がここに。

SIMふくおか2030という自治体の財政状況を学べるゲームを使った講座が人気の福岡市職員の今村寛さんの自治体の“台所”事情 財政が厳しい”ってどういうこと?を読みました。

タイトルに対する答えとしては、自由に使えるお金が少なくなっているということでしょうか。

自由に使えるお金があれば、その自治体の独自性を出すことができますし、その地域に応じたニーズに柔軟に対応することができます。

しかし、最近は民間でいう固定費が多くを占めてしまっていて、収入は増えないので、限られた資金の中で取捨選択をしてお金を使わないといけなくなっています。

自治体職員としては、知っておくべきことで、特に企画や財政部門の人としては学びになることが多いのではないでしょうか。

この本の主なターゲットは自治体職員の中でも企画や財政部門を経験したことがない人たちで、実際役所では、その人たちが自治体の多数派を占めています。

その人たちが変わると自治体の財政運営、予算編成なども変わってくるだろうという狙いの下、取り組まれているのだと思います。

著書の中では、対話が重要ということが述べられていますが、まさしくその通りで、しかしその対話に割く時間の費用対効果がはっきりせず、どの程度時間をかければ良いのかという見通しを立てることも難しいため、それほど実施されないというのが現状ではないでしょうか。

最初から100時間対話に充てれば一定の効果が見込めるというのがわかっていればやりやすいのですが、そこは難しいでしょうか。

ただ、数年実施していくと、どのぐらいの期間対話に充てると効果が見えるかというのはなんとなくわかってくるのではないでしょうか。

数年間大変かもしれませんが、その数年を乗り越えると楽になる時が来るような気もします。

人口にもよるかもしれませんが、一つの自治体でそのようなノウハウが蓄積されればほかの自治体でも見通しが持ちやすくなりそうですね。

世の中でスーパー公務員と呼ばれる方は、いくつかパターンがあると思っています。

新しいことを次々とやって、その連鎖の結果まちに大きな変化を起こしていく人もいれば、今村さんのように一つのことを継続して実施して、それが大きな波及効果を生むようになるという人もいます。

SIM2030を開発したのは、熊本県庁の自主研究グループだったというのは初めて知りました。

これを発明したのはとてもすごいことだと思います。

ただ、それを繰り返し実施して、普及させたということはそれにも劣らず、すごいことです。

公務員には異動がつきもので、せっかく希望の部署になったのに、離れなくてはいけなくなったと残念に思う人もいると思います。

しかし、今村さんのようにプライベートで同じ取り組みを継続していくことができれば、自身のやりたいことができます。

おそらく、その取り組みというのは継続していると庁内でも評価されるようになるので、将来的にもとの部署に戻れる可能性も広がると思います。

むしろ、おそらくですが、継続して取り組みをしていると、その部署に戻らなくてもやりたいことができる状態が手に入るのではないでしょうか。

さらには、自身の所属している部署との連携事業ができるようになったりと幅が広がった取り組みができるようになるのではないかと思っています。

今村さんは、担当していた仕事が自身で常々課題に思っていたことが解決できるだけでなく、自身でも楽しいと思ってできることだから継続できているのだと思いますが、仕事として担当していたことが、部署が変わっても継続してし続けたいと思えるというのはとてもすばらしいことですね。