生涯活躍のまち

生涯活躍のまちで考えられる仕事のパターン3つ

生涯活躍のまちでは、移住後にも①継続して収入を得ること(仕事をすること)、そしてその仕事が②自分のやりたいこと、活躍できる場であることという要件を満たす環境を整える必要があります。

仕事については、形としては3つあると考えています。

その中でも、一番の魅力は①起業、②制度的なハードルを越える必要があるのが住宅内の仕事、③既存のものを利用して一番スムーズなのがパート、シルバー人材センターです。

1.起業

まず起業についてですが、ターゲットは2つです。

一つはすでに個人事業主などで働いてきた方で、場所を変えても新規事業のハードルが低い方。

このような方はすでに移住をしている人もいて、移住に関する情報が十分あれば、移住につながりやすいケースです。

もう一つが今回私が特にターゲットとしたいところで、企業勤めの男性です。

高齢者向け住宅は平均寿命という点から見ても女性の入居者が7割程度のところが多いです。

ただ、社会的課題という面からいうと定年退職後の男性の社会進出というのが一つ問題となっておりまして、地域になじめず、引きこもりがちになる人が少なくありません。

その原因として、会社は役職のある上下関係ですが、地域は対等な立場、むしろ後から入ってきた人は新人として扱われ、会社で役員であった人などはそれに慣れないということが挙げられます。

また、定年後に肩書がなくなることも一つの消失感につながっていて、役職というのもなアイデンティティを維持するのに有効だと考えています。

そこで、移住後に会社を立ち上げ、起業をする、もしくは入居者同士で立ち上げた会社の共同代表になることで、新たな活躍の場ができるのではないかと考えています。

上場を目指したりする起業とは違い、地域で必要な仕事を必要なだけ行うというビジネススタイルにすることで、持続的な活動ができると考えています。

2.住宅内の仕事

移住先がサービス付き高齢者向け住宅であることを前提とした話ですが、スタッフの仕事を入居者がやってしまうということを考えています。

自立型のサービス付き高齢者向け住宅は介護などの専門的な資格よりも生活相談、安否確認といったより普段の生活に密着した仕事がメインになります。

そのため、入居者自身がスタッフの代わりを務めることも十分可能です。

ただ、わざわざサービス付き高齢者向け住宅という制度を整えているにも関わらず、コレクティブハウスやシェアハウスと変わらないのではないかという意見もあるので、実現するには行政側との調整が必要です。

3.パート、シルバー人材センター

移住後にしたい仕事としては、農業を挙げる人が多いです。

移住後に自分の畑を持ったり、畑を借りて農作業をするという方もいますが、シルバー人材センターなどに行くと農業を仕事としてすることができます。

そのような形であれば収入を得ながら手伝うことができますし、商品にならないものはもらえたりもするので、新鮮なものを食べたいという思いで農業をと考えている方は、このようなパターンもありだと思います。

農業については担い手不足が深刻で、パートとしてではなく、ゆくゆくは経営者としてという芽もあると思います。

以上のような3つの働き方を想定して環境を整えることで、移住者の魅力的な働く場ができると思います。

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