行政

行政の事業は異動の度に顧客を作ることからスタートする

行政事業は、お金をもらえないことがないから良いよねと言われます。

確かに、行政は一度決まった契約は必ず履行するので、お金をもらえないということはほぼありません。

もちろん、契約に見合った成果が出せなければその可能性もゼロではありませんが。

最近気づいたのは、行政の事業は民間とは順番が違うということです。

通常、民間は顧客を獲得してから契約をします。

それが、行政の場合は契約をしてから顧客を獲得することになります。

よくわからないですよね。

これは、行政の組織的な構造にあります。

行政の場合は、行政と契約をするのですが、その時に契約を担当をした人がその後、確実に異動します。

そのため、1年後にはまた新たな方とその契約を履行することになります。

ただ、その契約内容は前の担当者が決めた内容なので、後任の人は100%同様の想いを持っているわけではありません。

そのため、多かれ少なかれ変更が生まれます。

民間の立場からすると、改めて新たな担当となった方に顧客になってもらうための営業が必要になるということです。

これを怠ると、顧客になってもらえず、終わるということになります。

さすがに異動したその年で終わりということはありませんが、翌年はかなり厳しくなるでしょうね。

民間でもBtoBではありえることですが、行政はこれがほぼ100%起こるというのが特徴です。

民間側としては、顧客を選べないというのもポイントだと思っています。

民間としても理解のある行政と仕事を進めたい、自分の会社の方針と合った自治体と進めたいと思っていると思います。

それに合う担当者と契約に至ったとしても、異動した後の人を選ぶことはできません。

民間からすると、その担当者への営業を改めて行う必要があり、関係性の構築も必要になってきます。

人によって、そのハードルの高さは変わるので、運次第ですね。

こう考えると、当初想定していたものの通りにいかないリスクというのが大きく、行政事業は独特の難しさがあると言えるのかもしれません。

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