まちづくり

多摩地域の魅力とは何か

もともと多摩市で働いていたということから、多摩市を基準に考えることが多いです。

多摩地域の魅力は何かということも常に意識を持っていました。

職員時代は多摩地域に住んでいて、多摩地域で働いていて、多摩地域の魅力を高めようということを考えていたのですが、大きな視点からの考えができていなかったなと思います。

というのも、民間で働くようになってから、比較が大切だということを感じるからです。

都心から近いこと?

たとえば、23区に住んでみて、東京駅や新宿駅に出る時間が30分以内になったとします。

多摩地域だと1時間程度が当たり前です。

1時間に慣れている人にとっては30分短縮されたからといって大きな違いはないと感じると思います。

しかし、30分に慣れている人にとっては、倍の1時間かかるという思いになります。

環境が良いこと?

空気がきれい、環境が良いということについては、23区から比べると多少は良いと思います。

しかし、山や海が日常生活で目に入る地方都市に比べると劣ると言わざるを得ません。

東京から近い、環境が良いというのはいろいろな都市が主張していることで、どちらも他の都市と比べたときの魅力がわかりにくいというのがあるのではないでしょうか。

23区、地方都市を経験した私としては、そんな印象でどこに多摩地域の魅力を見出せば良いのか、という時期がありました。

多摩地域の魅力は東京ブランドではないか

そこで中国が出てくるのですが、海外に行ったときに東京のネームバリューとイメージというのはすごいんですね。

日本の都市の序列でいうと、圧倒的にナンバーワンです。

たとえば、東京代表と大阪代表が国際会議に出席した時に紹介される順番はもちろん東京が最初です。

また、海外の人に〇〇県といっても知っている人は少なく、イメージもしにくくなります。

ここに多摩地域の魅力を活かせる余地があるのではないかと思いました。

それはメイドインジャパンの発信拠点としてです。

今後は23区内はよりITを中心としたサービス業が増えると思います。

東京の渋谷、六本木に本社があるというのは日本国内では大きなブランドで、その地位を変えることは難しいと思います。

しかし、海外から見ると、東京は1つであって、渋谷だろうが六本木だろうがあまり気になりません。

実は北京も朝陽区、昌平区といった区があり、朝陽区に住んでいれば日本橋に住んでいるようなものですし、昌平区に住んでいれば多摩ニュータウンに住んでいるようなイメージです。

しかし、日本人からしたら、その会社が朝陽区にあろうが、昌平区にあろうが北京、中国にある会社というイメージ以上のものはないと思います。

今後日本の市場が縮小し、日本人のグローバル化が進むことを考えると、日本国内市場より先に海外市場をターゲットにした企業が増えてくると思います。

特に工場を持つような第2次産業であれば23区よりも土地が確保しやすい多摩地域に強みがあるのではあにでしょうか。

そのような企業を対象にして誘致とブランディングができると多摩地域の魅力となっていくのではないかと思いました。

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